少年 の 日 の 思い出 bl。 「少年の日の思い出」における心情の読み取りの工夫

ヘルマンヘッセ『少年の日の思い出』の語り手、「友人はその間に...

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彼は長いとも短いとも言える少年時代の話をため息とともに終わらせた。 話し終えた友人は、肩の荷を下ろしたようにホッとしているようにも見えたし、また後悔しているようにも見えた。 「済まないね。 こんなとうの昔の話を長々と聞かせてしまって。 おまけに反応もしにくいのにね」私は頭の裏をかいた。 何故なら全くその通りだったから。 同情、というものも頭に浮かんだが、それはこの話を聞いた後にする反応ではない気がした。 私がただ黙っていると、彼は思い出したようにこう言った。 「もう夜も遅い。 そろそろ帰ることにするよ」友人は私に背を向ける。 私は先程彼が蓋を閉めた蝶の入った箱を持った。 私に取って光を感じさせる蝶は、彼にとってはかつて自分の犯した罪、心の中にある闇を感じさせるものだったようだ。 私は彼を見送る為、箱を持ったまま玄関まで彼を案内した。 そして、私が彼に別れの挨拶を言おうと口を開きかけたその時。 「ありがとう」彼の口から思ってもいなかった言葉が出た。 「何故礼を言うんだい?」私は訊く。 友人は俯いてこう言った。 「ほんの数分前まで、僕は少年時代に熱中した蝶採集という思い出は、僕にとって闇の部分でしかなかった」だが彼は今度はちゃんと顔を上げて、「でもさっき君が見せてくれたあのフルミネアは僕の中にまだ存在していた、僕が気づかなかった蝶への思い、情熱を鏡のように映してくれた」私は驚いた。 先程彼が見せた表情は、蝶採集に対する不愉快さを映していたように感じたからだ。 「僕は思った。 僕はやはり蝶が好きだ。 だが、エーミールにしてしまったことは本当に償いきれないものだと思っている。 それでも蝶を愛していた。 エーミールに対して罪悪感を抱いていたから、その心を奥底にしまい、蓋を閉めて暗闇に置き去りにしてしまったんだ。 その事をあの蝶は教えてくれたんだよ」彼は笑った。 「君は僕に光を当ててくれた。 本当にありがとう」友人はそう言って頭を下げた。 それから彼はドアを押して外へ出る。 「おや、綺麗な月だ」彼がそう言ったので空を見上げると、先程まで雲に隠れてただ闇だった空に銀色の月が煌々と輝いている。 その時、見間違いなのかもしれないが、月の光に一匹の蝶がひらりと舞い上がった気がした。

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#少年の日の思い出 #二次創作 【勝手に】少年の日の思い出【続編】

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起こったこと• 先生の息子・エーミールが珍しいヤママユガをつかまえる• ぼくは どうしても見たくなりエーミールの家を訪れたが、彼はいなかった• 気の迷いか、ぼくはヤママユガを持ち出して 盗んで しまう• ぼくは思い直して元に戻すが、ヤママユガは壊れてしまった• その日のうちに、ぼくはエーミールに謝りに行く• エーミールは ぼくを軽蔑する• ぼくは 自分のチョウやガの収集を粉々にしてしまう エーミールに軽蔑されたことが、ぼくにとっては悔しく苦い思い出になったのですね。 ぼくと対象的なエーミール ぼくと対象的なエーミール。 彼は非のうちどころがない、あらゆる点で模範少年です。 ぼくは彼をねたみ、憎んでいました。 初めて『少年の日の思い出』を読んだとき、穏やかならぬものを感じました。 相手がエーミールでなかったのなら、ここまで苦い思い出にはならなかったのかもしれません。 羨ましがったり妬んだり。 他人と自分を比べてしまうと、そんな感情が生まれます。 仕方ないことだけど・・・。

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少年の日の思い出の感想文

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彼は長いとも短いとも言える少年時代の話をため息とともに終わらせた。 話し終えた友人は、肩の荷を下ろしたようにホッとしているようにも見えたし、また後悔しているようにも見えた。 「済まないね。 こんなとうの昔の話を長々と聞かせてしまって。 おまけに反応もしにくいのにね」私は頭の裏をかいた。 何故なら全くその通りだったから。 同情、というものも頭に浮かんだが、それはこの話を聞いた後にする反応ではない気がした。 私がただ黙っていると、彼は思い出したようにこう言った。 「もう夜も遅い。 そろそろ帰ることにするよ」友人は私に背を向ける。 私は先程彼が蓋を閉めた蝶の入った箱を持った。 私に取って光を感じさせる蝶は、彼にとってはかつて自分の犯した罪、心の中にある闇を感じさせるものだったようだ。 私は彼を見送る為、箱を持ったまま玄関まで彼を案内した。 そして、私が彼に別れの挨拶を言おうと口を開きかけたその時。 「ありがとう」彼の口から思ってもいなかった言葉が出た。 「何故礼を言うんだい?」私は訊く。 友人は俯いてこう言った。 「ほんの数分前まで、僕は少年時代に熱中した蝶採集という思い出は、僕にとって闇の部分でしかなかった」だが彼は今度はちゃんと顔を上げて、「でもさっき君が見せてくれたあのフルミネアは僕の中にまだ存在していた、僕が気づかなかった蝶への思い、情熱を鏡のように映してくれた」私は驚いた。 先程彼が見せた表情は、蝶採集に対する不愉快さを映していたように感じたからだ。 「僕は思った。 僕はやはり蝶が好きだ。 だが、エーミールにしてしまったことは本当に償いきれないものだと思っている。 それでも蝶を愛していた。 エーミールに対して罪悪感を抱いていたから、その心を奥底にしまい、蓋を閉めて暗闇に置き去りにしてしまったんだ。 その事をあの蝶は教えてくれたんだよ」彼は笑った。 「君は僕に光を当ててくれた。 本当にありがとう」友人はそう言って頭を下げた。 それから彼はドアを押して外へ出る。 「おや、綺麗な月だ」彼がそう言ったので空を見上げると、先程まで雲に隠れてただ闇だった空に銀色の月が煌々と輝いている。 その時、見間違いなのかもしれないが、月の光に一匹の蝶がひらりと舞い上がった気がした。

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